2016/06/08 23:03

ブルーマロウ(コモンマロウ)

(学名:Malva sylvestris

アオイ科ゼニアオイ属



ブルーマロウは南欧原産で、ローゼル等と同じアオイ科の多年草です。
和名はウスベニアオイです。
古代ギリシャ・ローマ時代には薬草として、また野菜としても重宝されたそうです。
中世になると世界中で栽培されるようになり、変種が数多く生まれました。
そのうち中国で改良された変種「ゼニアオイ」は日本にも江戸時代に導入され、全国で野生化しています。

2〜3mまで成長し、5〜9月にかけてピンクもしくは赤紫色の花をたくさんつけます。
この花は食用花であり、また乾燥させてハーブティーにもできます。
時間の経過でお茶の色が濃青色→紫色と変化することから、フランスでは「夜明けのティザーヌ(=ハーブティー)」と呼ばれます。
さらにこのお茶にレモン汁を加えると、ピンク色に変化します。
お茶の効能としては粘膜保護作用が知られ、特に呼吸器のトラブルに有効とされます。
また、化粧水として利用すると肌を柔軟にする作用があると言われています。 

ブルーマロウを育てる場合、日当たりと水はけの良い場所に植えます。
多年草であり、冬はロゼット状になって越冬します。
条件さえ合えば大変丈夫な植物で、挿し木や株分けでも殖やせます。
同じ場所に植えたままにしておくと株が弱るため、2年に一度、春先に株分け・植え替えをするのがオススメです。 
また、春先に剪定してやると側枝が伸び、さらに多くの収穫が望めます。
なおマロウの花は一日花ですので、開花直前に順次摘み取り、乾燥させて利用します。
蒸れを嫌うため、混み合った葉、特に頂上部の葉は積極的に間引くようにします。