2016年7月のハーブご紹介 | 香草工房

2016/07/11 19:53

セントジョンズワート

(学名:Hypericum perforatum

オトギリソウ科オトギリソウ属



セントジョンズワートはヨーロッパ(アルバニア辺りと推定)原産で、和名はセイヨウオトギリです。
世界中に近縁種が多数存在し、日本でも日陰に自生するオトギリソウや、街路樹のキンシバイ、ビヨウヤナギも同属です。
古代ギリシャ時代にはすでに、薬草として利用されていました。
その後キリスト教の時代になると、聖者ヨハネの祝日(6月24日)に花を収穫する伝統ができたため、「聖ヨハネの草」を
意味する「セントジョンズワート」という名がつきました。

セントジョンズワートのお茶はタンニン・フラボノイドなどを含み、お茶としても非常に親しみやすく美味です。
その他、ヒペリシン・ヒペルフォリンなどの特徴成分を持ちます。
ヒペリシンは色素成分であるとともに、睡眠ホルモン・メラトニンを増やす働きがあり、不眠の改善に効果的とされます。
ヒペルフォリン(ハイパフォリン)は抗うつ薬と似た作用を示し、抗うつ作用があるとされます。
また強壮作用、免疫力のアップ、抗菌・抗ウイルス作用もあるとされ、風邪や呼吸器の感染症にも有効とされます。
さらに、花を化粧用オイルに漬けると、傷薬や関節痛のケアに利用できる「セントジョンズワートオイル」が作れます。
それらの効能から、ヨーロッパでは「ハッピーハーブ」として長く親しまれてきました。
アメリカでは、セントジョンズワートの成分を利用したサプリメントが大変好まれています。
但しその強力な作用から、強心剤、免疫抑制剤、抗うつ薬、睡眠薬などの効果を打ち消し合う可能性があります。
また、家畜が食べると不妊や中毒死を招いたという報告もあり、妊婦は飲用厳禁です。

ハーブティーとして淹れる場合、葉を乳鉢などで少し潰してから、5〜6分蒸らしてから飲みます。
(ハーブオイルには、ヒペリシンをより多く含む花も使うことが多いです)

セントジョンズワートを栽培する場合、日当たりと水はけの良い砂地を好みます。
種は大変小さく発芽させるのが難しいので、苗を購入すると良いでしょう。
植え付けは3〜4月、9〜10月に行います。
一旦定着すると地下茎でどんどん増えるため、注意が必要です。
日当たりが良ければ7〜8月にかけて黄色い花をたくさんつけますので、この時期に剪定を兼ねて花葉を収穫します。
過湿に弱いため、生長して混み合ってきた場合は、収穫を兼ねて間引くようにします。